「上司と一緒に仕事すると失敗が続く」、「上司から、心当たりのないミスや仕事を叱責された」という経験に覚えがある場合、その上司はもしかしたら【無能な上司】かもしれません。
無能な上司と働く事は余計な負担やストレスに直結しかねないため、しっかりと対処する必要があります。そこで今回は、無能な上司の7つの特徴と5つの対処法について解説します。
無能な上司の7つの特徴とは
もし自分の上司が無能かも、と心配しているならば、これから紹介する7つの特徴に当てはまっているか見てみましょう。当てはまる特徴が多いほど、無能である可能性は高まります。
- 指示をしないor曖昧で分かりにくい
- 責任感に乏しく、人に仕事やミスを丸投げする
- 仕事の手柄だけを横取りする
- すぐに感情的になる
- コミュニケーションスキルが無い
- 自分の考えや価値観に固執する
- やる気が無い
①指示をしないor曖昧で分かりにくい
業務において適切な指示をしない、もしくは指示をしても内容が曖昧で分かりにくいものばかりならば、その上司は無能かもしれません。不適切な指示は、仕事に余計な混乱を招くためです。
仕事では、的確な指示や部下の管理は不可欠です。しかし、上司の指示に従うと却って仕事が上手くいかないような場合、その指示は現場の状況に則していないと考えられます。
よって、現場で働く部下の動きを見て指示し、正しい方向へ導けないような上司は、無能であると言えるのです。
②責任感に乏しく、人に仕事やミスを丸投げする
責任転嫁をしたり、人に仕事やミスを丸投げするのも、無能な上司の特徴の1つです。このケースでは、部下として働く人は過剰な仕事量やミス、責任を押し付けられてしまいます。
「知らないミスを自分のせいにされた」、「担当外の業務もやらされる」という経験に心当たりはないでしょうか。この場合、本来は上司が責任を負うべきミスや仕事が、部下であるあなたに丸投げされている可能性が高いのです。
不必要な仕事量の増加は残業や日々の負担に直結しますし、身に覚えのないミスの叱責は仕事への意欲低下を招きかねません。よって、このような行為を行う上司は優秀とは言えないのです。
③仕事の手柄だけを横取りする
仕事やミスは押し付けるけれど、上手くいった仕事の評価や手柄は自分のものにしてしまう上司も存在します。こんな上司も、部下にとってはとても厄介な存在と言えます。
例えば、あるプロジェクトが成功したとします。これが本来上司の仕事であったかはともかく、最後までやり遂げたのは部下です。しかし、無能な上司はこの手柄を横取りし、「自分が出した成果」として更に上位の役職者にアピールしてしまう事があります。
この場合、部下は正しく評価を受けられないだけでなく、ただ仕事の負担だけを押し付けられる事になるため、注意が必要なのです。
④すぐに感情的になる
仕事やプライベートにおいて、一時的に感情的になってしまうのは仕方のない事です。ただ、業務においてあまりにも頻繁に感情的になってしまう上司は、管理職に適しているとは言えないでしょう。
部下の業務上のミスや連携不足など、不測の事態は仕事において付き物です。その際、あまりに感情的に激高したり、感情論を振りかざす対応しかできないならば、部下の意欲にも影響します。
そのため、冷静に対処できない、感情優先で物事を進めてしまうような上司は、無能である可能性があるのです。
⑤コミュニケーションスキルが無い
円滑な業務遂行には、コミュニケーションスキルは必須でしょう。しかし、無能な上司にはこのスキルが不足しており、結果として部下と適切な意思疎通が図れないケースがあるのです。
話を聞いてくれない、逆に何を言っているのかわからないなど、対人スキルに問題がある上司は、仕事上でも支障をきたしやすいものです。
そして、会社内では業務やトラブルの対応だけでなく、何気ない雑談等も日常茶飯事でしょう。その中で、会話が成立しないと感じながら過ごすのは、部下にとって大きなストレスとなりかねません。
⑥自分の考えや価値観に固執する
自分の意見や価値観しか認めない上司も、時に無能の評価を下されがちです。仕事の上では、上司は状況に応じてその都度柔軟な考え方や対応が求められるためです。
例え普段は譲れない価値観を持っていたとしても、業務においては時にその価値観や考え方を柔軟に変化させつつ対応できるのが優秀な上司と言えます。しかし、無能な上司の場合は仕事に悪影響を及ぼしたとしても、自分の考えを譲れません。
信念を持っているという長所として見る事もできますが、仕事では時に価値観や思考のアップデートは必要です。よって、それができずに周囲に迷惑をかけてしまうのであれば、その上司は無能と言わざるを得ません。
⑦やる気が無い
最後に、何よりも周りへ悪影響を及ぼしかねないのが、上司本人のやる気不足です。意欲が無ければ、今後の行動への改善も望めない可能性があるためです。
これまで紹介した様々な特徴は、中には本人が自覚し努力する事で改善できる場合があります。しかし、本人にその気力が無ければ、周囲の意見にも聞く耳を持たず、改善を望むのも難しいでしょう。
上司のやる気不足は仕事の押し付け、報連相の不足といった部下の負担増加にも繋がるため、上司が無能かどうかを見極める上で決して無視できない特徴と言えます。
上司が無能だった場合の5つの対処法
ここからは、実際に自分の上司が無能だった場合に取るべき5つの対処法を紹介します。
①明確な指示を求めるよう心がける
まずは、自ら上司に明確な指示を求めるよう心掛けてみましょう。ただ指示を待っているよりも、自分から聞くことではっきりした指示が分かりやすくなることがあります。
例えば、「どちらの方法で仕事を進めるか」、「期限はいつまでか」など、答えが決まっているもの、もしくは複数の選択肢を提示するように質問すると、求めた答えや指示が返ってきやすくなります。
また、指示を受けた際はその記録をメモや他の人と共有しておきましょう。指示があった事の証拠になり、責任逃れやミスの押し付け等も防止できます。
②頼ることを諦め、別の上司や先輩から仕事を学ぶ
「この上司から学べる事はない」という思いが強いのならば、その上司からの指導を諦めるのも手段の1つです。そして、別の上司や先輩など、頼れる人から仕事を学ぶのがおすすめです。
別の指導者を頼る事で、無能な上司から学ぶより有意義に仕事を進められますし、上司が無能で問題となっている事実の共有にも繋がります。
「諦める」と聞くと一見ネガティブですが、上司への過度な期待をやめる事で「ではどうすれば仕事を進められるか」と自発的に考えるようになります。結果、仕事のスキルアップにも繋がるでしょう。
③上司が無能である証拠を集め、さらに上の役職者に相談する
「担当の仕事は続けたいけれど、上司の下では働きたくない」と思うならば、無能である証拠を集めて上司よりも上の役職者に相談してみましょう。業務への支障であると認められれば、対応してくれる可能性があります。
仕事やミスを押し付けられた時のメールのやりとりや音声データ、過度に感情的な叱責など、客観的に業務の妨げと見える証拠を集めて提出します。
あらかじめ役職者に対して相談内容を決めたりアポを取り付けておけば、よりスムーズに事情を訴える事ができるでしょう。
④部署異動を願い出る
事態を大きくしたくない、もしくは今の業務にこだわらないのであれば、自ら部署異動を願い出てもよいでしょう。物理的に上司から離れられるため、手早く有効な方法と言えます。
時期的に部署異動が難しかったり、特別な理由が無ければ異動が認められていない会社もあるかもしれません。ただその場合でも、正直に事情を相談した上ではっきりと自分の意思を示す事が大切です。
さらに、合わせて異動を希望する部署で役立つスキルや資格をアピールすると、より交渉がしやすくなります。
⑤有能な上司や尊敬できる上司を求めて転職する
どの対処法でも効果がない、または無能な上司に余計な手間をかけたくない方は、転職を視野に入れるのをおすすめします。
先ほど無能な上司の特徴でも少し触れましたが、結局は上司本人の性格や仕事に取り組む姿勢が原因である事がほとんどです。そのため、本人に改善の意思がなければ、状況が変わらない場合があります。
「尊敬できる上司のもとで学びながら働きたい」、「他にやりたい仕事がある」という強い思いがあるのならば、転職を検討するのも有効な手段です。
無能な上司の下で働き続けるリスク
「困るけど、対処する程では」と、無能な上司と働き続ける選択をする人もいるでしょう。しかし、無能な上司との勤務は、現在だけでなく将来的なリスクになる場合があるのです。
現在においては、仕事の押し付けや不適切な指示によって仕事の負担が増え、心身ともにストレスが溜まる可能性が高いでしょう。
そして、無能な上司は業務だけでなく管理、評価も不得手な場合が多いものです。そのため正しい評価が受けられず、その結果将来のキャリアアップが遠のいてしまうケースも否定できません。
「仕事だから」と割り切るのも悪くないですが、自身の事や将来の事を考えて、無能な上司とどう向き合うべきかはしっかりと考えるべきです。
まとめ
無能な上司と一緒に働くのは、現在だけでなく将来のスキルアップにも影響を及ぼしかねません。一方で、上司が無能ではなく、たまたま自分とは相性が合わないだけという場合も否定できません。そのため、まずは仕事の進捗や結果などを鑑みつつしっかり見極めるとよいでしょう。
そして、もし考えた結果、転職を目指すのならば一度キャリドラに相談してみましょう。転職サポートだけでなく、キャリアアップに最適なサポートを受けられます。