「英語を使う仕事には、どんな仕事があるの?」
「英語を使う仕事に就くために有利な資格とは?」
英語を流暢に話して、グローバルに活躍したいと考える方の中には、このような疑問を抱える方も多いでしょう。英語力に応じて、どんな仕事に就けるのか気になるところです。
本記事では、英語を使う仕事に就きたい人へ向けて、主な職業をレベル別に8つ紹介します。役立つ資格や注意点なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
英語を使う仕事に就きたい人が押さえておくべきポイント
英語を使う仕事に就きたい人は、これから紹介する3つのポイントを押さえておきましょう。
ポイントを押さえておけば、英語を使う仕事に就く実現性が上がり、より明確なビジョンを持てるようになります。
それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
1,休日や勤務時間を考慮する
国内でも国外でも、英語を用いてさまざまな国の人と密接に関わる仕事では、時差の影響を受けやすいので気をつけましょう。
海外で働く場合、慣れてしまえば大きな問題はありませんが、日本にいながら他国と接する仕事なら、変則的な勤務時間になる可能性もあります。
また、世界中の国ごとに休日や祝日はバラバラです。このため、家族や友人と休みを合わせづらくなるなど、プライベートの自由が利きにくくなることを理解しておいてください。
不規則な勤務形態によって健康に影響を及ぼすリスクもあるので、休みや働く時間を意識的にチェックするようにしましょう。
2,英語力を客観的に認識する
英語を使う仕事に就くためには、英語力を第三者の目線でチェック・評価することが重要です。
自分では英語力が高いと自負していても、企業が求める英語力がなければ就職するのは難しいでしょう。仮に、優れた英語力を身につけたとしても、資格を取得していない場合、企業の募集条件に「TOEICスコア800点以上」と記載されていれば、応募すらできません。
国境を超えて働きたいと思うなら、自分のものさしで英語力を判断するのではなく、グローバルな視点から英語のレベルを認識する必要があります。
さらに、英語力に加えて、希望する企業に特化したスキルを身につけておくと、周囲との差別化を図れるので効果的です。
3,希望する業界や職種を絞る
英語を使う仕事に就きたいなら、ある程度業界や職種を絞ることが大切です。
というのも「英語を使いたい」だけだと目的が漠然としており、就職や転職活動における書類選考や面接でうまくアピールできない恐れがあります。
後述しますが、英語を使う仕事は実に豊富です。そして、業界や職種によって求められる英語力も異なります。
「英語を使ってエアライン業界で活躍したい」「読解力を活かして英語の翻訳家になりたい」など、英語をどのような業界や職種で使いたいのかを明確にしてみてください。
自分が接客業と事務職のどちらに向いているのかというように、適性で判断してもいいでしょう。
英語を使う仕事8選
ここでは、英語を使う仕事8選をレベル別に紹介します。
初級、中級、上級に分けているので、TOEICスコアや英検のレベルを参考にしながら目を通してみてください。
初級レベル
初級レベルは、TOEICスコア400〜600点の人に当てはまります。英検では、2級を取得している人が対象です。
乗務員や接客業
観光地の旅行で活躍する乗務員は、ツアーコンダクターと呼ばれています。主な仕事内容は、日本ならではの神社仏閣や人気のテーマパークなどへ訪れる海外の観光客を案内することです。
その他、ツアー全体の日程や時間の調整、ホテルや食事の手配、緊急事態への対応なども業務に含まれます。
ちなみに、海外旅行の乗務員として働く場合は、上記の業務やお客様からの質問に全て英語で対応しなければなりません。
また、観光地やソウルフードをメインとする飲食店などでは、海外の人たちと触れ合う機会が多いため、英語を使って働く環境として最適です。
英語を使ってたくさんの人々と関わりたい人にはうってつけでしょう。
グランドスタッフやホテルスタッフ
グランドスタッフやホテルスタッフは、おもてなしの精神でお客様に寄り添って対応する仕事です。
グランドスタッフの仕事内容には、チケットの発券や搭乗手続き、搭乗ゲートまでの案内、到着便や乗り継ぎ便のサポートなどがあります。
ホテルスタッフは、チェックインやチェックアウトの対応、宿泊予約の電話対応、部屋までの案内や荷物のサポートなどを行います。
これらの仕事は、英語力に加えて、相手のニーズを汲み取るスキルや基本的なビジネスマナー、美しい立ち居振る舞いが求められるでしょう。
入国審査官
入国審査官の仕事は、日本に訪れた外国人が入国しても問題ないかをチェックすることです。
また、日本に一定期間留まる外国人に対しては、滞在理由の正当性を審査した上で判断するなど、責任のある仕事と言えます。
入国審査官になるためには国家試験に合格する必要がありますが、裁量が大きくやりがいを感じられる仕事なので、正義感の強い人にぴったりです。
中級レベル
中級レベルには、TOEICスコアを約600〜900点獲得した人が含まれます。英検で例えると、2級や準1級を取得している人です。
キャビンアテンダント
エアライン業界でも花形の職種であるキャビンアテンダントは、英語を使うシーンが非常に多いです。
お客様が安心して飛行機に搭乗できるよう、安全点検や離陸・着陸のアナウンスをしたり、食事や飲み物、ブランケットなどの備品を運んだりします。機内販売を含め、英語で受け答えする場面が多いと言えるでしょう。
そして、キャビンアテンダントはお客様だけでなく、パイロットや他の客室乗務員とも英語でコミュニケーションをとります。問題なくフライトを成功させるためには、仲間との業務連絡も欠かせません。
英語教師
中級レベルの人が目指せる仕事には、子供を対象とする児童英語教師や社会人を対象とする英会話スクール講師が挙げられます。児童英語教師ならTOEICスコア600点以上、英会話スクール講師ならTOEICスコア800点以上が目安です。
子供が好きで、英語を学ぶ楽しさを具体的に伝えたい方は、児童英語教師が向いているでしょう。
一方の英会話スクール講師は、目標やレベルが全く異なる生徒を対象にするため、粘り強く教える姿勢や論理的に説明できるスキルが必要です。
貿易事務
貿易事務は、輸出入に関わる資料を英語で作成する仕事です。その他にも、出荷状況の管理や輸送の手配など、さまざまな業務があります。
事務仕事というだけあって、スピーキング力よりも英語を読む力と書く力の方が重要視されます。
データを管理する作業があることから、計算力に長けていると就職で有利になるかもしれません。
上級レベル
上級レベルに当たるのは、TOEICスコアが900点以上の人です。英検では、最上級レベルの1級を取得している人を指します。
翻訳家
翻訳家の仕事内容としては、日本語を英語に、英語を日本語に訳すことです。
翻訳家にも多様な業務があり、小説や雑誌なら文芸翻訳、ドラマや映画のセリフなら映像翻訳、重要な書類なら実務翻訳に分けられます。
優れた英語力はもちろん、他国のバックグラウンドに関する知識や豊富なボキャブラリーが必要とされる、難易度の高い仕事と言えるでしょう。
通訳士
通訳士は、商談や国際会議、ニュースなどで言葉を訳す仕事で、高い瞬発力が求められます。
リアルタイムで発せられる言葉を取りこぼすことなく拾い、双方が相違なく理解し合えるための橋渡し役と言えるでしょう。
もし会話を聞き逃してしまったら翻訳できなくなり、大きな迷惑をかけてしまうため、責任重大です。
英語を使う仕事に就くために必要な資格
本記事で紹介したような英語を使う仕事に就く際、最低限必要になる資格があります。
本章で紹介する資格を持っていると、書類選考や面接で有利に働く可能性があるので、ぜひ参考にしてください。
1,TOEICやTOEFL
TOEICは、国内の外資系企業やアジア圏に進出して活躍したい人に向いています。なぜなら、TOEICの試験はアジアを中心に開催されているからです。
ビジネス英語を聞く力と読む力だけをテストできるので、気軽に受けやすいでしょう。
一方、TOEFLでは「読む・聞く・書く・話す」の4種類の試験を受けることから、TOEICと比べると難しいと言えます。
しかし、TOEFLの方が難しい分、国際的に認知度が高いため、グローバルに活躍したい人におすすめです。
2,英検や国連英検
英検は日本国内でのみ有効な資格なので、海外の企業ではほとんど役に立ちません。
とはいえ、読み書きやスピーキング、リスニングのレベルを可視化できるため、日本の企業へ就職するには最適です。
なお、就職や転職で有利に働くのは準2級以上であることを把握しておきましょう。
貿易関係の仕事やコンサルタントの仕事に興味がある人には、国連英検の取得をおすすめします。聞く力と書く力に特化した試験であり、高いレベルでは面接官との討論が行われます。
3,通訳案内士
通訳案内士の試験は、正式名称「全国通訳案内士試験」と言います。
言語をメインとする仕事において唯一の国家試験なので、希少性が高い資格と言えるでしょう。
英語以外にも、中国語やイタリア語、フランス語など、さまざまな言語を選択して受験できますが、英語の難易度は高く、合格率は10%に達していません。
英語を使う仕事に転職するときの注意点
最後に、英語を使う仕事に就職または転職するときの注意点をお伝えします。
2つの注意点をしっかりと理解して、入念な準備を進めておきましょう。
資格保有者が条件にされている場合がある
企業によりますが、ほとんどの場合、募集要項に資格取得者が条件とされている傾向にあります。
そのため、TOEICスコア600点以上や英検2級以上など、応募の段階で最低限必要なスキルを身につけていないとエントリーできない可能性があるので、注意してください。
職業によって学歴が重要要素になる可能性がある
職業や業界によって、最終学歴をチェックされるケースもあります。
専門学校卒や短大卒、大卒など、学歴が重要要素になる場合があるため、あらかじめ企業研究をしておくことがポイントと言えるでしょう。
まとめ
本記事では、英語を使う仕事に就きたい人に向けて、レベル別の仕事8選を紹介しました。また、重要なポイントや注意点などにも触れています。
英語力を何に使いたいのか、英語を使ってどのように社会や企業に貢献していきたいのかなどをしっかりと考え、業界や職種を絞ることが大切です。
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