キャリアアップするために有利な資格には、さまざまな種類があり、何を取得すればいいのか迷っている方も多いでしょう。
そこで今回は、キャリアアップに有利な資格29選の完全版を紹介します。業界や目的に合わせた資格をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
キャリアアップに有利な資格の選び方とは?
キャリアアップに有利な資格は、どのように選べばいいのでしょうか?
まずは、資格を選ぶ際の4つのポイントを紹介します。
【キャリアアップに有利な資格を選ぶ際の4つのポイント】
- 仕事にマッチしている資格なのか
- 取得可能なレベルであるか
- 独立や起業に役立つか
- 知名度のある資格なのか
それでは、順に見ていきましょう。
①仕事にマッチしている資格なのか
まずはキャリアアップするために取得する資格が、今の職場で役立つのか、転職先で役立つのかをはっきりさせましょう。
今の仕事を続けていく上でキャリアアップを目指すなら、どのような資格を取得すれば目標とする役職に就けるのかなどを明確にしてください。
転職する場合は、未経験の業界や職種に挑戦することもあるでしょう。転職先が求めるニーズに適した資格を計画的に取得し、キャリアアップを図ると効率的です。
いずれにせよ、仕事にマッチしている資格なのかをしっかりと見極めて、資格を取得することが大切と言えます。
②取得可能なレベルであるか
高いレベルの資格を目標とするのもいいですが、結果的に取得できなければ本末転倒です。取得可能なレベルであるか、今一度チェックしましょう。
難易度をチェックしたら、資格取得にあたって必要な勉強時間も確認しておくことをおすすめします。
というのも、多忙な時期にかなりの勉強時間を必要とする資格取得を目指しても、実現する確率が低いからです。
資格の難易度や勉強時間、試験が実施される時期などを把握して、無理なく資格を取得できるようにしてください。
③独立や起業に役立つか
キャリアアップに有利な資格はたくさんありますが、中には独立や起業に役立つ資格もあります。
キャリアアップした先に独立や起業を考えている方にとっては、重要なポイントになるでしょう。
独立や起業に向いている資格を取得している人が、どのような経験を積んできたのかを調べてみてください。
さらに、実際に独立・起業するまでの流れを理解しておけば、自分の頭の中でもイメージが具体化されます。
④知名度のある資格なのか
努力して資格を取得しても、資格の知名度がなければキャリアアップや転職で大きな効果は期待できません。
高い知名度を持つ国家資格であれば、どのようなシーンでも強みになります。
もし、キャリアアップするために取得する資格が民間資格なら、受験者数の多寡(たか)や知名度があるかどうかで判断しましょう。
保険・金融業界のキャリアアップに有利な資格
保険・金融業界のキャリアアップに有利な5つの資格を厳選しました。
それぞれのメリットや受験費用、勉強時間の目安などをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
資格名 | スキル | メリット | 受験費用 | 勉強時間(約) |
FP(ファイナンシャルプランナー) | 保険や税金、資産運用などのアドバイスができる | 転職に有利手当の対象になり得る資産運用の知識が身につく | 3,000〜25,000円 | 80〜400時間 |
証券アナリスト | 企業の価値を分析して、株価を予測できる | 需要が高いお金の知識が身につく転職に有利 | 3,300〜15,000円 | 200時間 |
アクチュアリー | 数理業務のプロとして、保険や年金事業に携われる | 高収入が期待できる安定性がある転職に有利 | 7,000〜10,000円※1科目につき | 100〜300時間以上 |
税理士 | 税金に関する相談を受け、納税者の代理で申告できる | 社会的信用度が高い定年がないライフプランに合わせて働ける | 4,000〜10,000円 | 2,500〜6,000時間以上 |
公認会計士 | 会計監査のプロとして、財務・経理に幅広く携われる | 生涯資格キャリアアップの選択肢が多い専門性の高い仕事ができる | 19,500円 | 3,500時間 |
FPの最高峰であるCFPは、実務経験2年と研修12時間の受講が必要です。
また、証券アナリストを取得するためには受講が必須であり、その学習費用は高い傾向にあります。
このように、資格によっては受験費用以外にもお金がかかることを留意しておきましょう。
不動産業界のキャリアアップに有利な資格
ここでは、不動産業界のキャリアアップに有利な5つの資格をピックアップしています。
資格名 | スキル | メリット | 受験費用 | 勉強時間(約) |
宅地建物取引士 | 不動産取引の専門家として、物件の売買や賃貸に関する説明ができる | 資格手当が望めるキャリアアップや独立を狙える転職に有利 | 8,200円 | 100〜500時間 |
管理業務主任者 | マンション管理会社に所属した上で、情報の報告や説明、調査ができる | 安定性と将来性がある資格手当が望める転職に有利 | 8,900円 | 300時間 |
不動産鑑定士 | 建物や土地の価値を鑑定して、専門的なアドバイスができる | 生涯資格高収入が期待できるステータスが高い | 12,800〜13,000円 | 2,000〜3,700時間 |
マンション管理士 | マンション管理の専門家として、建物の維持や整備に関する提案ができる | 会話力が上がる高齢になっても働ける高い社会貢献度を感じられる | 9,400円 | 500時間 |
土地家屋調査士 | 建物・土地の調査や、代理人として登記申請手続きができる | 安定性があり、高収入が期待できる社会的地位が高い理想のライフワークバランスが叶いやすい | 8,300円 | 1,000時間以上 |
上記の5つの資格は全て国家資格であるため、社会的信用度が高く、キャリアアップを図る上で大きなアピールポイントとなります。
IT業界のキャリアアップに有利な資格
続いては、IT業界のキャリアアップに有利な5つの資格を紹介します。
資格名 | スキル | メリット | 受験費用 | 勉強時間(約) |
基本情報技術者・応用情報技術者 | IT分野における、基礎から応用までの知識と技術を証明できる | 転職に有利資格手当が望めるIT業界で重宝される | 7,500円 | 基本:50〜200時間応用:200〜500時間 |
PMP | プロジェクトマネージャーとして、コストやスケジュールなどを管理できる | スキルやキャリアが向上する国際的に認知度が高い人脈が広がる | 47,000〜64,000円 | 100時間 |
ITストラテジスト | IT業界の戦略家として、事業計画の立案や実行ができる | 仕事の幅が広がる転職に有利年収アップが期待できる | 7,500円 | 60〜1,500時間 |
GCP認定資格 | Googleの技術を利用して、Web開発業務ができる | 重要な仕事に携われる収入アップが期待できるITに関する深い知見を得られる | 11,000〜23,000円 | – |
ITコーディネーター | ITに関するアドバイスや経営戦略の立案ができる | ITの戦略的思考が養われる問題処理能力が高まるビジネスチャンスに恵まれることも | 19,800円 | 720〜1,080時間 |
PMPとGCP認定資格の受験費用はドルで表記されているため、あくまで目安として把握しておきましょう。
独立・起業してキャリアアップする際に有利な資格
次は、独立・起業してキャリアアップする際に有利な5つの資格を紹介します。
資格名 | スキル | メリット | 受験費用 | 勉強時間(約) |
司法書士 | くらしの法律家として、相続や簡易裁判などのアドバイスができる | 収入の安定性が見込めるコストを抑えて起業できる認知度が高い | 8,000円 | 3,000時間 |
行政書士 | 街の法律家として、書類作成・代理・相談などの業務を行える | 社会的信用度が高い転職に有利ダブルライセンスを狙える | 7,000円 | 500〜1,000時間 |
社会保険労務士 | 保険などの代理手続きや帳簿書類の作成、労務管理ができる | 法律に関する知識が増える転職に有利キャリアアップの幅が広がる | 15,000円 | 800〜1,000時間 |
JNECネイリスト技能検定 | 爪を綺麗に整えたり、デザインを施したりできる | 資格手当が望めるお客さんからの信頼を得られる開業しても転職しても即戦力として働ける | 6,800〜12,500円 | 2,000〜9,000時間 |
電気工事士 | 安全を守るため、あらゆる電気設備工事に携われる | 将来性が高い資格手当が望める転職に有利 | 9,300〜11,300円 | 50〜150時間 |
ネイリスト検定は、さまざまな種類があるので、自分に適した資格を見つけてみてもいいでしょう。電気工事士は第1種と第2種に分かれており、前者の方が難しい傾向にあります。
安定してキャリアアップを目指せる資格
将来性が高く、安定してキャリアアップを目指せる5つの資格を紹介します。
資格名 | スキル | 特徴 | 受験費用 | 勉強時間(約) |
ケアマネージャー | 介護保険のスペシャリストとして、利用プランの作成・変更・修正などを行える | 資格手当が望める活躍の場がたくさんある自分に合ったスケジュール管理が可能 | 6,700~9,200円※都道府県によって異なる | 3,000〜4,500時間 |
介護福祉士 | 介護業務や介護に関する相談に対応できる | 施設管理者などのキャリアアップを目指せる手当や収入アップが望めるニーズが高い | 18,380円 | 250時間 |
医療事務 | 医療機関の事務員として、会計や受付ができる | 仕事を失うリスクが低い働き方を自由に選べる大きなやりがいを感じられる | 3,000〜8,700円 | 200時間以上 |
登録販売者 | 薬のスペシャリストとして、医薬品を販売できる | 店舗管理者などのキャリアアップを目指せる手当や収入アップが望める転職に有利 | 12,800〜18,200円※都道府県によって異なる | 400時間 |
社会福祉士 | 専門知識を元に、クライアントの相談対応や医療機関との連携ができる | 手当やダブルライセンスを狙える社会的信用度が高い活躍の場が広がる | 19,370円 | 300時間 |
ケアマネージャーの試験を受験するには、5年以上の実務経験や900日以上の従事日数が必要となるため、要注意です。
介護や医療関係の業界は、今後もニーズが高まると予想されるため、取得しておいて損はないと言えるでしょう。
あらゆる業界でキャリアアップできる資格
最後に、あらゆる業界でキャリアアップできる4つの資格を紹介します。
資格名 | スキル | メリット | 受験費用 | 勉強時間(約) |
TOEIC | 世界に通用する英語力を証明できる | 合否がないため、今の自分の英語力を理解できる転職に有利キャリアアップを望める | 7,810円 | 200〜300時間※目標スコアによって変動 |
日商簿記検定 | 企業の活動や業績を分析し、財政状態を明確化できる | さまざまなビジネスシーンで役立つ税理士試験の受験資格が得られる転職に有利 | 2,850〜7,850円 | 100〜600時間 |
日商ビジネス英語検定試験 | 海外企業との取引において、ビジネス英語力を駆使できる | 英語検定やTOEICより転職に有利実用性のある英語力を身につけられる社会的信用度が高い | 4,200〜7,330円 | 50〜80時間以上 |
BATIC(国際会計検定) | 企業の活動や業績を分析し、財政状態を英語で明確化できる | 外資系企業へのキャリアアップが望める英語力と信頼度を得られる将来性が高い | 5,500円〜 | 40〜60時間以上 |
英語力や数字を扱うスキルは、グローバルな活躍が期待できると言えるでしょう。
海外進出を視野に入れてキャリアアップしたいと考えている方に向いています。
なお、転職で有利に働くTOEICのスコアは、700点以上が目安です。
資格を持つことで得られる4つのメリット
ここまで、キャリアアップに有利な資格29選を紹介しました。では、資格を持つことで、一体どのようなメリットが得られるのでしょうか?
【資格を持つことで得られる4つのメリット】
- 選択肢の幅が広がる
- スキルを証明できる
- 学び熱心な姿勢をアピールできる
- 生涯の資産になる
上記の4つのメリットについて、詳しく紹介します。
①選択肢の幅が広がる
資格を保有していると、選択肢の幅が広がります。
例えば、転職してキャリアアップを図るケースでは、募集要項に資格の条件が提示されていても応募が可能です。
転職先の選択肢が増えることによって、転職先を選べる立場になることは、大きなメリットと言えるでしょう。
②スキルを証明できる
資格を取得すれば、履歴書や職務経歴書に記載することが可能に。
多くの書類に目を通す面接官にとって、即戦力となる資格や社会的信用度の高い国家資格を保有している人材は目立ちます。
そのため、スキルを正式に証明できることは、アピールポイントとして有効です。
③学び熱心な姿勢をアピールできる
資格を取得するためには、かなりの時間と労力を必要とします。
そのため、資格を保有していると、「目標を達成するために努力し続けられる人」とアピールすることが可能です。
会社に大きく貢献してくれる人材だと期待され、採用率アップが望めます。
④生涯の資産になる
生涯資格や業務独占資格であれば、人生における資産になるでしょう。
独立や起業をすることで、定年後でも安定して働く未来を実現できます。
資格を得るまでに知っておきたい3つのポイント
キャリアアップするために資格を取得しようと考えている方に向け、3つのポイントを紹介します。
【資格を得るまでに知っておきたい3つのポイント】
- 合格までの時間
- 結果的にかかる費用
- 資格の必要性と将来性
3つのポイントを理解しておけば、資格取得がより現実的になり、効率よくキャリアアップを図れるようになるでしょう。
①合格までの時間
取得したい資格を決めたら、合格までの時間を把握しておきましょう。
試験実施日と必要な勉強時間を把握することで、時間を有効活用できます。
ダラダラしないためにも、「いつまでに合格する」「◯曜日は3時間勉強する」など、期限やノルマを設定することが合格するコツです。
②結果的にかかる費用
資格取得には受験費用だけでなく、事務手数料や講習費、勉強するためのテキスト代などがかかります。
そのため、結果的に費用がいくらかかるのかを計算し、計画的に勉強しましょう。
ネット申し込みか、書面申し込みかによって受験費用が異なる資格もあるので、注意してください。
③資格の必要性と将来性
キャリアプランに適した資格であれば、必要性の高いスキルと言えます。
また、取得を検討している資格が、3年後や5年後にもニーズがあるなら、高い将来性があるでしょう。
資格の必要性と将来性を見極めておけば、宝のもち腐れになることはありません。
努力を無駄にしないためにも、社会の変化や企業の動向にアンテナを張ることがポイントです。
まとめ
本記事では、キャリアアップに有利な資格29選をはじめ、選び方やメリットについても紹介しました。
資格はあくまでもキャリアアップするための手段であり、確実性を担保するものではありません。
キャリドラは、採用担当者目線で具体的なアドバイスを行い、実現性の高いキャリアアップをサポートします。
中長期に渡ってサポートするキャリドラを利用して、キャリアアップした先の新たな目標に向かって走り続けてみませんか?